道の駅から大空町の魅力を発信

『道の駅 メルヘンの丘めまんべつ』で働き始めて今年で４年目の幣 裕希（ヌサ ユウキ） さん。高校卒業後に就職し、売店業務とふるさと納税の受注業務を担当しています。網走市に生まれ、女満別周辺に暮らしてきましたが、この仕事を始めて大空町の魅力を再発見できたと語ります。最近、大空町に移住してきた幣さんにとって、大空町はどんな町なのでしょうか？

どんなタイミングで大空町に移住したんですか？

働くうちに、いつかは大空町に住みたいと思っていました。 これまでは網走市に住んでいたのですが、通勤が大変になり、今年(2021 年)の 6 月に移住しました。 今は職場まで5分の場所に住んでいるので、通勤がとても楽になりましたね。

でも、カラオケや外食をしたいときは、網走市や美幌町に行ったりもします。大空町には、パッと買えるお弁当屋さんやテイクアウトを行っている飲食店が少ないのは、少し不便ではあります。

移住されてから、オフの日はどう楽しまれていますか？

仕事終わりに作ったご飯を持って、友人と 3 人で焚き火をしながら、おしゃべりします。
去年からコロナの影響で出かけられないので、呼人の湖畔のキャンプ場に行っています。

詳しい方がいて、結構本格的な焚き火なんですよ。
今年の夏行ったときは、星も流れ星もとてもキレイで … 最高でした。外で一緒にごはんを食べるだけで楽しいですし、また来年もしようね、って友達と約束しました。
満天の星空をバックで写真を撮れたことは、いい想い出です。

大空町に暮らしてみていいなと思うところは？

夏の間は新鮮な野菜が安かったり、知り合いの方から時々頂けるのがいいところだなと。大阪府にいる妹に野菜などを送ったら、コロナのこともあり、外にもあまり出られないから本当にうれしいと言われました。

大空町で働いていると、人がすごくやさしいなと、とても感じるんです。職場の人がほとんど女満別の人で、すごく親身になって相談に乗ってくれるんですよ。まるでお母さんのように頼っている人がたくさんいます。

お仕事を通じて、大空町の魅力を再発見したそうですね。

大空町にいろんな野菜があることや、その特産品の特性や美味しさを知ることができ、大空町の魅力を再発見することで自分の成長も感じました。例えば、ふるさと納税でスイートコーンを発送するんですが、実際に食べてみたらすごく美味しくて。「これが届くんだ、喜んでくれたらいいな」と思ったり。

夏は農家の方が野菜を持って来てくれるのですが、実際に説明を聞くことで、今まで知らなかった野菜の情報を深く知ることができるようになりました。普段何気なく野菜を食べていましたが、なるべく地元の食材を食べたいと思うようになりましたし、畑からの距離が近いというのは、実はとても豊かなことなのだなと。

このおかげで、好き嫌いを克服できて『鬼たいじ』も飲めるようになりましたね。

『鬼たいじ』！！それは、道の駅の商品ですか？

元々トマトが嫌いだったのですが、夏にいっぱいミニトマトを収穫して、みんなで食べたら大空町のトマトは甘くて美味しかったんです（笑）。

大空町の特産品を使って、加工商品やお土産物を考案しています。その一つが、女満別のトマトジュース『鬼たいじ』です。夏に自社でトマトを栽培し、ジュースに加工します。ニンジンなどのほかの野菜も、近くの契約農家さんから仕入れたりもしています。

他にもオススメ商品はありますか？

東藻琴の乳酪館の牛乳アイスクリームがオススメですし、一番人気です。
今は、新作の「ハスカップソースのアイス」がオススメ。これを目当てに来る方もいますね。
ソースは、従業員の手作りなんですよ。

ふるさと納税の受注業務も担当しているんですが、パンフレットを見た町外の方からの注文を電話で受けたり、発送業務を主に行います。リピーターの方も多く、弊社で仕込みから醸造まで担当している『満点味噌』は特に人気で、定期購入するリピーターの方もいます。

個人的に友達にもプレゼントしているのですが、みんな美味しいと言ってくれるし、今では「買ってきて」とお願いされます。自宅でも使っているんですよ。

どんなところが、この職場や町の強みだと思いますか？

大空町を知ってもらうために、一丸となれる団結力が強みだと思います。

皆で一緒になって大空町の魅力を伝えていこう、と。町民が主になってお祭りを開催する団結力のあるところもいいですよね。大空町や商品を知ってもらうということを、皆さんは大切にしているのだと感じました。

今後やりたいことはありますか？

もっといろんな人に商品や大空町を知ってもらいたいですね。今の時代に沿った商品開発や、例えば魅力的なパッケージにするなど、今後は伝え方をより工夫していけたらなと個人的には思っています。

パッケージのかわいさやデザインって大事だと思うんです。他の道の駅に行っても、自社製品と比べて、せっかくいいものを持っているのだから、もっと色々できるんじゃないかなと。

私だけでは難しいと思うのですが、多くの人の手に取ってもらうためにはどうしたらいのかを、皆で考えてより努力していけたらな、と思っています。

行政に言いたいことはありますか？

前々から、住めるなら住みたいと思っていたので、嬉しいですね。
一つあるとすれば、独身の方でも住みやすい町にしてほしいです。例えば、住宅についてですが、 単身向けの町営住宅の数が少ないと感じました。また、若い人が集まれるような場所や交流できる場所があると良いですね!

道の駅 メルヘンの丘めまんべつ

編集部あとがき

大空町に通う形から、実際に住むようになった幣さん。町の人のぬくもりと優しさに育てられながら、お仕事を通じて町への愛が深まっている姿を見て、心動かされました。触れ合ったり関わったりすることで、本当の町の魅力が見えてくる。ぜひ多くの方々に、『お試し暮らし』などを利用して、実際に大空町での生活を体験していただきたいです！