大空高校とは?
2021年4月、大空町に誕生した北海道大空高等学校(大空高校)。道立の女満別高等学校と町立の東藻琴高等学校を発展的に統合し、町によって創設された新設校です。
大空高校の大きな特徴は、まずなんといっても、学びたいことは自分で選んで決める「総合学科」にあるといえるでしょう。「普通科の高校」と「専門学科の高校」の科目の中から、自分の興味のある科目や、進路に合わせた科目を選択して学ぶことができます。また、小規模校ならではのメリットを生かすことで、一人ひとりの進路実現や学ぶ意欲に細やかに応えるフォローアップ体制も充実しています。さらに、3年間を通じて探求的な学習に取り組むことのできるカリキュラムも用意されており、生徒の自主性を尊重し伸ばすのに最適な環境が整っているといえるでしょう。
そんな大空高校は、グライダーのように風を頼って飛ぶのではなく、自身のエンジンによって推進力を得る、「飛行機人(ひこうきびと)」を育むことを目指しています。民間出身である大辻雄介校長のもと、ICTの積極的活用や生徒自身の発想に柔軟に応える仕組みづくりにより、全国からも注目を集めています。
大辻校長インタビューより抜粋
「大空高校は新しい学校ですから、既存の枠組みからはみ出して、どんどん挑戦していきたいと思っています。既存に枠組みを壊しながら、「アン・ラーン」(既に学んだ知識・思考・習慣や常識を手放すこと)する役だと思っています。
現に、定期テストも廃止しましたし、全学年でタブレット端末などICTの活用を進めています。もちろん、いわゆるブラック校則もありません。
ゼロイチフェーズの学校は、今後も、もう生まれないかもしれません。廃校は増える一方ですが、今から作る学校は全国でも珍しいと思います。新しい教育を作りたい先生は、大空高校で働いてほしいと思います。」
なぜ PROTO OZORA に参加するのか
自分たちとは異なる考え方に触れることで、自分だけでは出来ないことを達成していくことを高校生に実感してもらい、社会に出たときに自らの力で問題解決ができるようになってもらいたい。アイディアを形にするということで、グローバルに活躍するプロとしてのR/GAとのコラボレーションで視野を広げてほしいと思っています。
R/GAでは、行政とクリエイティブが協力し、住民中心のまちづくりのプロトタイプをすることによって、地方創生が抱える問題とグローバルでの先端事例をマッチアップした解決策を生み出すことを目標としています。このような考えをもとに、素晴らしい環境資源と新たな実践に取り組む大空町をパートナーに選んでいます。
最後に
大空高校では、ワークショップや教え合いなどの新しい取り組みも率先して取り入れており、導入が進んでいることで文科省にも驚かれている、とも大辻校長は話します。今回の「PROTO OZORA」は、学校づくりと地域づくりを融合させてきた、これまでの大空高校での学習の延長線上ともいえるプロジェクトになるでしょう。
高校生が考える町の課題解決、そしてまちづくりへ向けて、これから約2ヶ月半のスプリントセッションがいよいよスタートします。自ら考える力を育てる高校生が、どのようなアイディアをぶつけてくるのか?
これからも大空高校に期待をするとともに、地域と一体になって新しい教育に挑戦をしていくことを応援したいと思います。